女性経営者・フリーランスのオンラインコミュニティ「ホクレア」は、クルーメンバーをTwitterスペースにお迎えして、仕事のこと、働き方のことをお聞きするイベントを定期開催しています。


初回は、コミュニケーションプランナーのNaoさんです。
広告代理店やメーカー勤務を経てフリーランスに転身したきっかけ、今後の事業展開などをお伺いしました。
(聞き手:コミュニティマネージャー Yurikaさん)



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Naoさん
アドクオリア 代表 / コミュニケーションプランナー

2021年10月、出産・育児を機にアド・クオリアを開業。現在、コミュニケーション・プランナー、PRプランナー、ディレクターとして活動中。

「コミュニケーションプランナー」のお仕事とは


ーーNaoさんのこれまでのキャリアヒストリーと現在のお仕事を教えてください。

大学を卒業してから、広告代理店2社のあと、美容系メーカーに入って、広告の管理や宣伝部でプランナーとして勤務していました。

新卒で入社したのは広告代理店だったのですが、子どもの頃からずっと憧れていたのはアパレル業界でした。テレビなどを通して佐藤可士和さんのようなスーパークリエイターの存在は知っていたのですが、広告代理店という存在はあまり知らなかったんです。学生時代のバイト先の常連さんにテレビ局の方がいて、「向いてるんじゃない?」と勧められたのがきっかけで、広告代理店にも興味をもつように。その後、宣伝会議賞に応募したり、東京の代理店に勤める大学のOBに話を聞くうちに、面白いなと思うようになって今に至ります。

昨年、会社をやめて独立し、フリーランスのコミュニケーションプランナーとして、企業の広告施策の企画・運用やPRのコンサルティングを行ったり、マーケティング戦略や施策の推進を業務委託で請け負ったりしています。

直近では、あるインフラ系企業のマーケティング戦略とコミュニケーション戦略立案を担当していました。具体的には、3ヶ月に渡ってワークショップを実施しながら、その企業のマーケティングおよびコミュニケーション戦略立案から、施策に落とし込むところまでをお手伝いさせていただきました。課題の洗い出しから、施策に落とすまでのところをアドバイスしながら伴走型で進めています。

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ーーこれまでの企業での経験を活かしてフリーランスとして活動されているのですね。コミュニケーション戦略って具体的にどういうものなのですか?

社内コミュニケーションを含む場合もありますが、基本的には対外的な広告ですね。広告とPR、広報、あとは口コミやリピーターのフォローもひっくるめて、ユーザーとのコミュニケーションを図るときに何をすべきか戦略を立てる。そしてそれぞれの分野に落とし込むというイメージです。
PRとコミュニケーションは別で考えることも多いのですが、掛け合わせてやることが多いです。

ーーサービスを買ってもらう、認知を広げる、より満足してもらうための施策を丸ごとやってらっしゃるというイメージですね。

今流行りのデジタルマーケティングなど一つの分野に特化した人もいますが、私の場合はそれを俯瞰して全体を把握する仕事が多いですね。

ーーなるほど。いまお仕事はどのように受注しているのですか?

先ほどの企業の場合は、代表の方が新卒で入社した会社時代からの知り合いで、お話をいただきました。紹介や昔の知り合いなど、人とのご縁からが多いですね。
ただ、今後の事業の発展のために営業活動も始めようと考えています。

ーー具体的に、どんな営業を考えているのですか?

まだ検討段階ではありますが、先日Webサイトをリニューアルして、商工会議所に入りました。工務店をやっている兄が、商工会議所繋がりで仕事をもらうことが多いと聞いて入ってみました(笑)。せっかくなので、商工会議所の会報誌の広告枠にも出稿してみようかと考えています。
企業のコンサルティングなので、業界関係なく、広告やPRを出したい会社であればお手伝いできますから。

充実した会社員生活を離れフリーランスになったのは「想定外」だった

ーー会社を辞めてフリーランスになったきっかけを教えてください。今までの経歴からは充実した会社員生活を送られていたのではないかと思うのですが。

出産後の復職でつまずいたことがきっかけですね。いざ復職したら想像していた充実したワーママ人生が送れなくて。

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産後のメンタルがあまり整っていないのに、プレッシャーが大きいポジションに復帰して、結果を出さなきゃいけないと焦るけど仕事がうまく回せない。という辛い状況に陥ってしまいました。
このまま続けるか転職するかと悩んでいたときに、キャリアコンサルタントに相談すると、私の経歴だとフリーランスでもやっていけるんじゃないかとアドバイスをもらい、それまで全然頭になかったフリーランスという働き方が選択肢に加わりました。

とはいっても、2人目を産むんだったら会社員の方がいいだろうとか、すぐにフリーランスになる自信もないし、などといろんな言い訳を作って決断を伸ばしていたんです。

キャリアコンサルタントのアドバイスから半年程度は転職活動を続けていて、何社かの面談を受けたのですが、どこも、フルコミットでどれだけ成果を出せるか?というプレッシャーがあったんですね。面接でも。それで、「やっぱり、会社員だとまた同じ苦しみを味わうな」と辞める決心をしました。まずは、1年間フリーランスとして働いてみて、ダメだったら会社員に戻ってもいいんじゃないかと思い、2ヶ月の夏休み期間をもうけて、10月にフリーランスとして開業しました。

ーーそのようなきっかけだったんですね。実際どうですか?フリーランスになって働き方も変わったと思うんですが、どんなときに変化を感じますか。

やっぱり、子どもの病気や登園拒否などの突発的な事情に対応できるところですね。クライアント先に出向くときもありますが、基本的には家で仕事をしているので、子どもが家にいても自分のペースで仕事できるのが大きいと思います。

あとは、会社員時代はフルコミットで、100%といわず120%達成を目指すという風土があって、それがプレッシャーになり自分らしい働き方ができていないと感じることがありました。それと比べるとフリーランスだと、最悪、「成果物に納得いただけなければお代は結構です」ということもできる、と思うだけでも、自由に自分らしく働けるようになったと感じます。実際はそんなことないので、たとえ話ですが(笑)。

ーー逆に働き方を変えたゆえの悩みはありますか?

朝が遅くなってることです(笑)。前はちゃんと7時頃に起きてたんですけど、ずるずる遅くなってますね。ギリギリまで寝てます。朝活とかいろいろしたいのですが全然できません(笑)。

ーーいろんな面で時間の融通が効くっていうのがフリーランスのいいところかもしれないですね。

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価値観を共有できる場所を求めて


ーーホクレアに入った理由を教えていただけますか?

フリーランスとして働くと決めたとき、周りにフリーランスや個人事業主が全然いなかったので、どこから始めればいいかさえわからなかったんです。それで、フリーランス向けコミュニティを探していたときに、ホクレア立ち上げメンバーのひとりが紹介してくれたのがきっかけです。

それまでも考えを率直に話せる相手はいたのですが会社員ばかりだったので、的を得たアドバイスをくれる人がいなかったんですよね。マーケティングの相談にしても、企業目線の考えで、個人事業主目線の考えは持ち合わせていないとか。フリーランスだとかママだとか女性だとか、事情がわかる話し相手が欲しかったんです。オンラインコミュニティもいろんなタイプがありますが、人の役に立つことにフォーカスしてじっくり事業を発展させていきたいと思っているので、そういう価値観を共有できる場所が良くて、ホクレアに乗船しました。ホクレアはすごく居心地がいいので、頻繁に出入りしてます。

ーー「社会の役に立っている」というところがモチベーションだという気持ちはよくわかります。ホクレアのクルーメンバーって、職人気質というか、もくもくと自分の目標に向かってがんばっている人が多いですよね。

今のライフステージに合わせながら、どんな事業で稼いでいきたいという目標をしっかり持っている人が多いですね。マウントしあったりせずに、誰かがこれを頑張る!と宣言したら、それをみんなで応援し合える空気がすごく気持ちいいと思います。それでいて、ベタベタもしていないので本当に居心地が良いです。それぞれの目標に向かって切磋琢磨できるような仲間に出会えたという感覚ですね。

あとは、いろんな職業のクルーメンバーがいるので、何か相談したら誰かが知っているところも良いですね。刺激も受けますし、自分の引き出しが増えます。


フリーランスだからこそできるおせっかい


ーーさっき仕事のモチベーションについて少し出てきたのですが、今はなにを原動力に仕事を頑張っていますか?

仕事では、クライアントからの潜在的な課題を見つけ出して解決するところにすごくモチベーションがあがるタイプなんですよね。ある意味おせっかいですが(笑)。
広告代理店に頼めばいいところを、あえて個人の私に頼むということは、きっと、もっと違う角度で物事を考えたいと思っているかもしれないし、広告代理店では回答できないような問題や悩みがあるのかもしれないと思ってのおせっかいですね。

ーーおせっかいだなんて、クライアントのこと考えてるっていうことじゃないですか。フリーランスは自分に依頼してもらう理由が必要なので、いかに相手の期待以上のことをやるかというところが大事だと思いますよ。そこはフリーランスのシビアな面かもしれないですね。

広告・PRって、テレビCMはいいとか、インフルエンサーを何人使ったとか、その手法に目が行きがちなのですが、営業のスタイルだったり、マーケティングのもっと川上の方だったりが間違っている可能性もあるので、そこも合わせて一緒に考えるようしています。

代理店時代は会社とクライアントにコミットしなければいけないので、目先の売上が大切だったりするのですが、フリーランスになってからは、結果の見える価値提供ができるようになったと感じています。

先ほどお話しした案件でまとめたワークショップの報告書はとても満足されて、思った以上で何よりですというコメントをいただきました。

ーーやってよかったってなりますね。私もフリーランスでコーチングをしているのですが、初めてのお仕事でとても喜んでいただき、会社の肩書きがなくても自分に感謝してくれる人がいるんだってすごく嬉しかったです。

そうですね、クライアントから個人を評価してもらうのはすごく嬉しいですね。
会社という傘がないので、責任もより一層増しますが、会社名とかブランドなしで評価され、個人として結果を残していけるのはフリーランスの醍醐味だと思います。

産後のメンタルヘルスに悩むママを少しでも減らしたい


ーー仕事プライベート関係なく、やりたいこと、チャレンジしたいことは何かありますか?

仕事というか、プライベートというか。先ほどの、産後の復職でつまづいた話からつながっているのですが、私、産後のメンタルの状態がひどかったんですよね。そこから、同じ状況で苦しんでいるママを減らすことを目的にしたサービスが何かできるんじゃないかと事業計画を立て始めました。

相談先が欲しいけどママ友や先輩ママでもなく、助産師、精神科、病院、カウンセラー、どこに行けばいいのかわからない、あるいは、調べることすらもままならないという状況になったときに、その人に応じた相談先や必要な情報を提供するようなサービスを想像しています。

ーーなおさんの経験をベースにしたサービスを考えているんですね。確かに、同じような経験をした人に話を聞いて欲しいってことありますよね。

私の場合、最終的に産後うつ病だと診断されるまでが長くなってしまったのですが、もっと早く経験者の話を聞く機会があれば、辛い期間がもっと短くてすんだかもしれないという思いがあります。経験者に自分のことを話したり、アドバイスをもらうことで気持ちが軽くなったり、適切な機関を紹介することによって、産後うつ病を未然に防ぐお手伝いがしたいと思っています。

ーーホクレアのコミュニティー内でもぜひ進捗を共有してください!メンバー間で何かいいアイデアがでてくるかも!

いいアイデアが浮かびそうですね。
専門家だと事業計画書までできていないと相談できないけど、構想レベルでも相談できるって、ホクレアのいいところですよね。


Naoさん、ありがとうございました!

産後うつ病に苦しんだ分だけわかることがある。悩めるママを減らしたい。という考え、素敵ですね。自分の辛かった経験を活かし、辛さをひとり抱えるママのお手伝いをすることが、ご自分でもおっしゃっていた「過去の自分を救う」ことにつながり、そこまでがNaoさんと産後うつ病との戦いなのでしょうね。

ホクレアとしても、産後うつ病にかかわらず、仕事の悩みをひとりで抱えている人にも、働く形は雇われるだけではなく、フリーランスや起業など選択肢はたくさんあるんだよーと伝えていきたいです。

今後のNaoさんの事業計画が楽しみです!

ホクレアでは、女性経営者や女性フリーランス同士、現在進行形の事業計画に意見しあったり、壁打ちし合う機会があります。プライベートでも共通の話題が多いので、クルーメンバーと育児について盛り上がったりもしてますよ。


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